『お前はすでに、買っている!』

友人が、「先日、TUMIのバックを衝動買いした」と言う。

私は彼に、「なぜ買ったの?」と尋ねました。

「理由はないよ。全くの衝動買いだから。」と言うのが彼の答えでした。

「では、なぜ衝動買いしたの?」と問うと、

「安かったからだよ。TUMIが安くなることは滅多にないからね。
 すごくお買い得だったんだよ!」と胸を張る友人。

まんまと買わされましたね・・・。

友人は、“マーケティングの罠”にハマったことに気付くことなく満足しています。

TUMIは、実用性や耐久性に定評のあるビジネバックの人気のブランドです。
防弾チョッキと同じ生地を使っていることでも有名です。

一般的なビジネスバックや国内ブランド製品に比べると、値段はかなり高め。
バーゲンセールでも、「セール対象外」の札が置かれています。

TUMIのブランド価値は、メーカーと販売店によって作り上げられてきたものと言えるでしょう。
良い商品に高い値段を付け、安売りはしないという、典型的な高級ブランド戦略です。
「防弾チョッキと同じ素材」というのも、男性を意識した演出と言えるでしょう。

「欲しいけど、ちょっと手が出ない」そう思っているビジネスマンも多いことでしょう。

かく言う私もその一人で、カバンのたぐいを買うときには、いつも、まず、
TUMIの商品を手に取り、価格を確かめてから、別のブランドを見てまわります。
知らず知らずのうちに、TUMIを一種の指標にしているのです。

友人も私もTUMIのブランド戦略にハマり、TUMIブランドの潜在顧客になっていたのです。

「欲しいけど手が出ない・・・」
それは、AIDMAで言えば、A・I・Dを経てMまで来ている状態です。

最後の障壁は価格です。
友人は、この最後の障壁が引き下げられたことをきっかけに、
「買う」という行動に出ました。

おそらく、友人がバックを買ったお店では、このセール期間中に
同じような行動をとったお客さんがたくさんいたことでしょう。

お店からすれば、すでに潜在顧客で満たされている網を引き上げるだけです。
網を引き上げるタイミングさえ間違えなければ、確実に売れる。

この店の前をよく通るTUMIファンの友人は、網の中を泳いでいる魚。
自分では気付いていないけれど、もはや、この網から逃れることはできません。

本人は、自分の意思で買ったと思っていても、
実は、「買う前から買う運命にあった」と言えるのです。

「良いもの」が売れるのでもなく、「安いもの」が売れるのでもありません。

顧客を買う運命に導くプロセスを持つものが売れるのです。

そして、知らぬ間にそのプロセスに乗っている
そこのあなた!

「お前はすでに、買っている!」

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