いま求められる厳密な不動産評価

4月29日付の日経新聞「経済教室」で、立教大学の久恒教授が、
REITの信頼回復のために、不動産鑑定評価書を全面公開すべきと主張されています。

投資家向けに証券化される建物を色々見ていると、
時として、長期的な収益性に疑問を抱かせるものも存在します。

久恒教授のご指摘の通り、REIT運用会社の何らかの意図で、
データの操作や情報の隠匿が行われている可能性があることは否定できないでしょう。

DCF法による不動産評価も、個々の物件の特性を正しく考慮したものでなければ
信頼のおけるものとは言えません。

同じ場所にあって、規模も外観も全く同じという建物でも、設備の仕様が違えば
ランニングコストは大きく違ってきます。
建物概要のデータだけ見ても、将来発生するメンテナンス費用や設備更新費用などの
キャッシュアウトを算定することはできません。

DCF法で正しく評価するためには、専門技術者の調査が欠かせません。
また、専門技術者の調査結果を正しくキャッシュフローに反映させることも欠かせません。

厳密な不動産評価を担保するためにも、技術的側面で建物の価値を見極める
専門技術者によるエンジニアリングレポートの重要性が増してくることでしょう。

しかし、現状では、エンジニアリングレポートの品質や精度は玉石混交です。
大手企業やその系列企業が必ずしも質の高いレポートを作成できるわけではありません。

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